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契約を締結する前に注意すること
会社を経営されていたり個人で事業を営まれている方については、一般の私生活以上に契約を締結する機会が多くなります。この時に注意したいのが、特に初めて取引するような相手の場合、誠実な取引をしようとしているのか、あるいはこちらを不利にすることで相手方が何かしらの利益を得ようとしているのか、初見ではわからないということです。
残念ながら世の中は善人ばかりではないので不利な取引から自分を守る必要がありますが、その際にまず注目すべきところとしては、相手が差し出してきた契約書を「よく見る」ことです。
一般の方にとっては契約書というのはどれも文字の羅列で大体同じように見えると思うのですが、実はこの中に取引相手の性格が非常によく表れますので是非注意して見ていただくことをお勧めします。
たとえば、こちらが業務を遂行してもあとで容易にケチをつけて報酬を減額できるようにする条項があったり自分に関係がない理由で報酬を減らされる条項が定められているケース、無茶な納期を相手が指定できるようなケース(当然納期が守れないと報酬を減らされます)、何かミスをするととてつもない額の賠償を請求されるケース、契約を遂行してもこちらに全く利益が残らないような仕組みが構築されているものなどなど、悪質な契約は様々です。
そのため、多くの企業は契約締結前にいわゆる「リーガルチェック」と呼ばれる弁護士が関与した契約書確認作業を行い、悪質な取引相手から自己の身を守っています。
この契約書確認作業については、社内で弁護士を雇って行う場合や、顧問契約によって外部の法律事務所に委託するケースなどがあります(当事務所でも顧問契約内での確認やスポットの契約書確認作業を行っております)。
ただ、取引額が大きくない事業形態の場合や、事業の規模からして弁護士選任までの必要性はまだ感じないという方・企業のために、他の欄(契約書リーガルチェックで確認すべき事項)において契約書確認作業において留意すべき点を簡単にまとめましたので、宜しければご覧ください。